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ITA Waveの開発による板情報の公開について

平成12年10月25日

東京金融先物取引所は、ITA Wave(イタ・ウェイブ)(注1)を開発し、取引所の板情報(売り買いの注文情報)を会員および会員以外の投資家向けに公開することを決定しました。導入は2001年4月上旬を予定しています。

現在は、ベストビッド/ベストオファー(注2)以外の板情報は、会員のみが取引所端末から取得することが可能です。今回開発を進めているITA Waveでは、会員および会員以外の投資家が板情報を電子的に取得することを可能にし、相場の分析および注文の発注に際しての利便性の大幅な向上に寄与します。

ITA Waveでアクセス出来る情報は、以下の情報です。
① ベストビッド/ベストオファーに加え、全ての売買注文の価格と数量
② 始値、高値、安値、終値、清算価格といった相場情報
③ 取引数量、建玉数量
④ 上場商品の銘柄情報 等

会員は、ITA Waveを利用することで国内および海外の本支店、関連会社または顧客に対して、リアルタイムでの板情報を提供することが可能になります。加えてITA WaveとAPI端末(注3)とを組み合わせることで、国内・海外の顧客が板情報を見ながら、注文発注を会員に直接行うシステムを開発・提供することも可能になります。

会員以外の投資家は、会員の提供するネットワークまたは情報ベンダーを通じて、ITA Waveが提供する情報を取得することが可能となります。

今回開発を進めているITA Waveは、既に導入したAPI端末、ギブアップ制度(注4)等の機能との相乗効果で、東京金融先物取引所の市場への会員および投資家からのアクセスをより一層容易にします。


(注1) ITA Waveは 取引所で売買の付け合わせを行う『板』と、情報の波(wave)を組み合わせた名称です。

(注2) ベストビッド/ベストオファーは、最も高い買い注文(ベストビッド)および最も安い売り注文(ベストオファー)です。一般的には会員以外にはこの情報しか提供されていないケースが多く、現状では東京金融先物取引所でも情報ベンダー経由ではこのベストビッド/ベストオファーの情報しか提供していません。

(注3) API端末は、アプリケーション・プログラム・インターフェースのことで、この端末を通じて会員は取引所端末と会員内部のシステムを直結することが可能になります。その結果、取引所端末以外のシステムから注文を行うことが可能になり、国内・海外からの直接的な注文発注も可能になります。

(注4) ギブアップ制度は、顧客である投資家が先物取引を行う際に、注文の執行と清算業務を異なる会員に依頼することが出来る制度です。

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