TFXからのお知らせ

LIBORベースのユーロ円3ヵ月金利先物の上場について

平成11年 3月19日

東京金融先物取引所では、3月15日の理事会において、LIBOR(注1)を最終決済価格とするユーロ円3ヵ月金利先物の新規上場を決定しました。

上場日は大蔵省認可取得後の3月23日を予定しています。この上場により、主力商品であるTIBOR(注2)ベースのユーロ円3ヵ月金利先物取引に加えた品揃えが提供されることになります。

今回の上場によって、主に金利スワップを始めとした店頭取引市場のデリバティブ取引での指標として使われているLIBORと、資金取引の指標として使われているTIBOR双方のニーズに応じた商品を東京金融先物取引所で並行して取引することが可能になり、市場参加者の多様なニーズに対応します。

東京金融先物取引所では、昨年11月に顧客資金の分別管理制度(注3)を導入し、本年1月にAPI端末(注4)を 開発致しました。また、4月に取引所税が撤廃されることになり、同10月にはギブアップ制度(注5)や、価格のハーフティック化の(注6)導入等が予定されています。

このようなグローバルスタンダードを十分意識した一連のインフラ整備により、従来のシステム取引所としての利便性、迅速性、正確性に加え、低コストで使い勝手の良さを提供することになり、ユーロ円のマザーマーケットとしての地位が更に強固になります。

注1 : LIBOR(London Interbank Offered Rate):ロンドン市場での指標金利で、銀行間の出し手レート(貸し出しレート)。英国銀行協会が、英国時間の午前11時の時点で算定し公表している。
注2 : TIBOR(Tokyo Interbank Offered Rate):東京市場での指標金利で、銀行間の出し手レート(貸し出しレート)。全国銀行協会連合会が、午前11時の時点で算定し公表している。
注3 : 顧客証拠金の分別管理制度:顧客証拠金の保護を徹底する為に、会員が顧客の証拠金を自己の財産とは分別の上、取引所に預託させる制度。
注4 : API端末 : 取引所システムと会員の社内システムとを接続する端末。この端末により、会員の社内システムを通じた海外の本支店からの直接発注や、注文・約定結果を会員の社内システムへデジタルフィードする事が可能となる。APIは、アプリケーション・プログラム・インターフェイスの略語。
注5 : ギブアップ制度:ギブアップとは、取引の執行を依頼した顧客が、その取引の建玉管理を他の会員に依頼することができる制度。これにより顧客は取引の執行を複数の会員に委託した場合でも、その建玉管理を特定の会員に集中したり分散することが可能になり、利便性向上とリスク管理の強化につながることになる。
注6 : 価格のハーフティック化:ユーロ円3ヵ月金利先物の価格の最低単位を、現行の1ティック(0.01%)から0.5ティック(0.005%)刻みとすることで、より細かいヘッジニーズ等に対応できるようになる。

pagetop